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2005年05月31日(火)


■「シンセミア」阿部和重
読了。ようやくです。上巻を半年前ぐらいに読んだのですが、下巻がいつ行っても貸し出し中で参りました。話の方は、登場人物があまりに多いので、上巻の時点ですでに混乱していたので、下巻も気張らずに流し読み。そのわりには、話はつかめたのかな。

神町という実在(阿部氏の出身地)の町を舞台にした群像ものです。その土地の有力者がどうとか、近所づきあいがどうとか、そういう田舎特有の価値観を充満させて、この町に起きた事件について書いてある作品。なんかうまく説明できません。阿部和重の作品は初めて読みましたが、独特の感じがありました。好きじゃないけど(笑)。男の子の小説。

芥川賞も獲ったひとだし、おそらく現時点では彼の代表作であると思われますので、興味のある方は読んでみてもいいかも。まあでも変態というか、普通のひとにとってはわりとバカバカしいことかもしれないなあ。いつわりのない気持ちを言えば、阿部和重って変態なの?って思っちゃう(笑)。せめてもう少し可愛げがあればいいのになあ。とりあえず読むのは苦痛ではなかったのですが、読み終えて、文学ってなんだろう、と思いました。

シンセミア公式サイトまである。

画像出るかなー。