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2005年06月29日(水)


■愛知万博
万博は物心ついてから行くのは初めてで、ふーんとか思いながら回ってきました。全体を見渡してみると何をしたいのかよくわからなくて、祭?フェスティバル?物販展?みたいな、国ごとによってもずいぶん力の入れようも違っていて、なんともごちゃごちゃした感じの博覧会でした。こういうものなのかな。

ただ、いちおう環境問題がテーマなので、なんとなくそういう感じはありました。がんばっているパビリオンもいくつかはあり、全体としては面白かったです。

各国が出しているコモンエリアでは、自分の好きな感じの文化圏がよくわかりました。わたしはわりとアジアが好きなんですけど、マレーシアや、タイ周辺はちょっと違っていて、韓国・中国・モンゴルとかあの辺りが結構好きみたいです。それからイスラム圏に行くとトルコとかウズベキスタンとかよかったなあ。たぶん赤道のあたりで太陽がガンガンなところはわたしには明るすぎるんだと思います。

ひどい作りのハリボテが多かったので、生の魚(水槽)とか、写真が綺麗なところは、それだけでも結構いいんじゃ?という感じで、どんどん自分のなかの敷居が低くなっていくのが可笑しかったです。少しお金のあるところは、映像の見せ方を凝るところが多かったので、それは興味深かったです。少し前だと3Dでおお!と思っていたけれど、ずっと進化していて、いまどきの万博だなあと。なかでも日本館の球体(もう景色の中にいるのと同じ)の映像はここまで来たかという感じでした。

押井演出の「めざめの方舟」も面白くて、アリーナ席では地面のスクリーンの上に立つ事ができ、なおかつ映像のなかにいるような感覚が味わえました。画面に近すぎて映像自体はよく見えないのですが、でも感激しました。上から見るスロープ席の方では、飛行機の底を覗いているような感覚。両方見てもううっとりしました。DVDをお土産に買ってきて、水・空・大地の3テーマ全部を見たのですが、わたしが見てきた空のテーマが一番押井さんぽくて好きでした。この立体的な演出を手がけたことは、押井さんにとってとても大きな経験になったのではないかなと思います。アニメ映画も思っても見ない形で進化するのかも。

名古屋市の「大地の塔」は確か藤井フミヤ演出で、中は巨大な万華鏡。並ぶ時間を考えるとちょっとせちがらい気分にもなるのですが、塔全体としては素晴らしかったなと思います。塔からは水が流れ落ちて、場所によっては水が降って来てたいへん心地よかったです。それから風で鳴る楽器が素朴な音でよかったし、一般の人から募った切り絵作品が大量に配置されていて、圧巻でした。今回の万博ではもっとも象徴的な建物になっていたと思います。

そんな感じでなかなか満喫してきました。