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2005年06月30日(木)


■「箪笥」
韓国の美少女ホラーです。話がぜんぜんわからなくて(オチはわかるのだけど、シーンごとの意味が不明)、制作サイドと出演者サイドのコメンタリーを2本ほとんど見てしまいました。ちょっと疲れました。こないだ見た「下妻物語」で、コメンタリーというものが字幕のところに入っていることを知り、ちょっとびっくりしている今日この頃。今まで見逃したものが多そう。

で、筋はいちおう理解はできたのですが、設定自体に納得がいかなくて、うーん、評価がつけられません。誰か解説してくれないかなあと思いつつ、でもそれを書くとネタバレになるというジレンマが。姉妹がとても愛らしく、特に妹役の女の子(「秋の童話」の子役ですが、初めて可愛いと思いました)がいいところを全部持っていったなーという気がします。彼女がのほほんとしている分、姉役の女の子の存在感も際立って、姉役の彼女は立派だったと思います。可愛かった。

全体の印象としては、姉妹愛を描いたとても切ない物語となっていて、美しい音楽と映像が哀しい余韻を残しています。すっきりはしないけど、最近のホラーもののなかではよい出来ではないかと思います。でも無理に足してしまったホラー要素を抜いたら、もっと深い物語になったはず。少し残念です。映画にしろ小説にしろ、ジャンルが足枷になることって結構ありますよね。

最後の姉と継母(正確には違うんだけど)が一瞬交錯するシーンが一番よかったと思います。何か重大な分かれ道となるのは、こういう一瞬の偶然と選択かもしれません。

■「アヒルと鴨のコインロッカー」伊坂幸太郎
ハテナで一言感想を書いているのですが、他のひとの感想をみると概ね褒めちぎられていて、微妙な感じです。ハテナのひとたちは甘いというか、優しい感想が多い気がする。基準が何か違うのでしょうね。けなすほどでもないんですけど、これはわたしのなかでは及第点にちょっと足りない感じ。

確かにラストは読むのを止められないような勢いがあって、そのあたりのツボの押し方は、さすが伊坂さんと思うのですが、全体を通してみるともっと気合を入れて書いて欲しいと思ってしまいました。設定はともかくとして、語りの部分を。この主人公の頭をひっぱたきたくなってしまって困りました。こんな大学生いたらヤダ。

ところで万博のブータン館に行って写真などを見てきたのですが、本当に日本人に似ているひとが多い。あとレッサーパンダ(レッドパンダと書いてあったかな)は絶滅しそうなんだそうです。立ったとか喜んでいる場合ではないのでは…?