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2005年11月01日(火)


■こどもの城
のとなりにある国連大学に行ってきました。入り口の回転ドアがありえないくらいにびゅんびゅん回っているので、すごく怖い。中は欧米の大学っぽい感じでした。明るいのですね。そして外国人がいっぱいいる。おつかいだったんだけど、シンポジウムの会場に入って同時通訳のヘッドホンでふんふんと聞いてみたり。日本語で聞いても何をいっているのかぜんぜんわからなくて、居眠りしてしまいました。世の中にはいろんな分野のお仕事とか研究があるんだなあと思って、自分とまったく関係ないようでいて、本当はちょっとずつ関係しあっているのが不思議です。

せっかく青山まで行くのだからと、昨日一生懸命カフェを調べたんですが、朝いちのおつかいだったので、どこも開いていないのでした。なんかこんなんばっかりだなあ。

■『世にも美しい数学入門』小川洋子・藤原正彦
わたしはもう分数の計算もあやしいんですけど、「博士の愛した数式」が面白かったので、こちらも読んでみました。対談形式で読みやすい本です。読みやすいけど、最後の方の証明はちょっと飛ばしてしまいました(苦笑)。

表題どおり、「美しい」という言葉が千回は出てくるんじゃないかというぐらい、小川さんと藤原さんが詩を暗誦するようにうっとりと話をされていて、こちらも一緒にうっとりとなりました。世の中には美しい数式/醜い数式があるそうで、話を聞いていると確かにそんな気がしてくるのでした。基本的には、哲学のように、学問としての数学とは何か、そんな話なので難しくはありません。価値のある数式というのは役に立たなくて、かつ美しいものなんだそうです。数式だけがあるとき発見され、証明は後世のひとが何百年もかけてやったりもするし、あるときふと物理学の方に役に立ったりとか、そんな不思議な学問らしいです。とにかく数式が出されるときというのは、証明ができたときではないんですね。「(証明はまだだけど)こんなに美しい数式が間違いのはずがない」とか言う数学者もいるそうです。

あと、数学者たちのエピソードも面白かったです。インドのラマヌジャンというひとは、そういえば「グッド・ウィル・ハンティング」の主人公のモデルだったなあと思い出しました。でも藤原先生の言う数学の生まれる条件なるものが正しければ、アメリカのスラムからは生まれそうにないな…と(笑)。

ちなみに、0を発見したのはインド人というのは有名ですが、マイナスを発見したのは中国人だそうです。日本人もとても得意な分野で、ノーベル賞があれば20は獲ってると言ってました。そうなんだ。。なぜわたしは。。

※「博士の愛した数式」は今月末に文庫本がでまする。興味ある方はぜひぜひ。わたしは三角数に感激しました。