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2005年12月03日(土)


■フリークス(映画)
ライズXという、シネマライズの姉妹館みたいなところで観てきました。どこでチケットを買うのかわからずにスペイン坂を二往復してしまいました。スクリーンの下がカーテンのようになっていて、そこから劇場のひとが挨拶に出てくるのが可笑しかった。この映画はこの映画館によく合っていて、ちょっといいかんじ。

作品の予備知識がほとんどなかったので、「試されるのはあなたです!」みたいなキャッチコピーにちょっとどぎまぎしていたのですけど、普通に面白かったです。サーカスの美女と小人の結婚が決まってからの展開はすごかったです。

公開当時は批判が多くてすぐに打ち切りになったそうで、今普通に観れるようになったのは時代が変わったんだなあと思いつつ、今はこういう映画は逆に撮れないだろうなあと思って、正しいとか正しくないとか考え始めてそればかりに囚われていると、ひとの心の内側はどんどんねじくれていくんだなあと思いました。

中学生くらいのとき、楠桂という漫画家が好きだったのですが、とくに好きだった「サーカスワンダー」という作品を思い出しました。怖い!でも近づきたい!というような魅入られるような感覚はなんなんだろう。それはたぶん断絶があるからで、断絶していない場所だったならフリークスだからなんだという話にはならないはず。

■「海底二万里」 ジュール・ヴェルヌ
読むのに2週間ぐらいかかりましたがたいへん面白かったです。ネモ船長、すごかった。彼がかっとなるたびこちらも雷に打たれたような気分でした。でも最後はちょっとかなしかったです。あとマッコウクジラかわいそう。。

■北斎展
いろいろ調べて、金曜の夜が比較的空いているという情報を得ていたのですが、門のところでは30待ちの表示が。建物の入り口で20分待ち表示。実際は10分ぐらいで入れました。でもちょー混んでた。印刷物は基本的に小さいので、どうしても近づかなければならず、たいへんでした。最初はそうやって観ていたのですが、閉館時間に間に合わないと思って、途中からはなれて気になるものだけじっくり見ました。閉館時間の20時になってようやく空きはじめて、時間が延長されたので、そこからもう一周して最終的には全部近くで見ることができました。

北斎の印刷物は比較的観られる機会があるのだけど、肉筆はほとんど初めてで感慨深かったです。やっぱり年をとってから好きなような描いているものがすてき。個人的には花と鳥の組み合わせの印刷物が非常に気に入りました。あとはやっぱり黄表紙などの挿絵が好き。これは杉浦日向子さんの影響だな。

約300点、持ってきたなあ。たぶんこれだけの規模ではもう観られないと思うので、観られる方はぜひぜひ。日曜までです。死ぬほど混んでいるけど、ものすごく楽しかったです! 北斎を見れば、江戸の絵画のジャンルをほとんど網羅しているので勉強にもなります。

あと図録買って来ました。これは買いです。重い! あんまり楽しかったんで、夜中にキキママにひとつひとつ解説聞かせてしまいました。それからスペシャルなシンクロがあってひとりできゃーきゃーゆってました。生きるっておもしろい。