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2006年07月01日(土)


■向田邦子
彼女が出版社勤めをしていたのは知っていたのですが、その会社が最近わたしが贔屓にしている雄鶏社と知ってびっくり。前に友達がカツヨ派かケンタロウ派か、なんて言い争っていて面白かったのだけど、わたしはクニコ派で(笑)。て、たぶん話に参加できない…。

■樋口一葉
これが意外と進んでいます。あと大変そうなのは長めの「たけくらべ」と「わかれ道」くらい。時々誰の台詞かわからなくなるけれど、かなり読み慣れてきました。この勢いで、泉鏡花も再読したい。

一葉を読み始める前に、『樋口一葉「いやだ!と云ふ」』という集英社新書をぱらぱら見ていて、前に内山理名で彼女の一生をドラマ化したものがありましたが、その時の印象より、一葉はもっとかっかしていた人のような気がします。それで、彼女の小説を読んでいると、時代も文化も変わったけれど、男も女も、心の内というか、力のバランスというか、この頃からあまり変わっていないなあと思うのでした。

確かに、時代的な制約は色々と無くなってきてはいるけれど、かといって、ひとは皆自由になった、幸せになったというのは躊躇われる。飢えないだけまし、とは言えると思うけど…。

一葉の小説を読んでいると、登場人物の服装が必ず書かれている。それで注釈を見るとやっぱり、服装で職業や豊かさの程度が必ずわかるようになっている。そういう世界ってどんな感じだろうなあと思う。わたしとしては、プチセレブとか、幻想だと思うのだけど。同じように振舞おうとするのはなんだか恥ずかしい。だって違うのに。真似しても、歴然とした差はあると思うのですけどー。ブランド品なんて買わなくても、美味しいお菓子を自分にちょっとご褒美…ぐらいで楽しんだほうが幸せな気がするけどなー。