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2008年03月20日(木)


■ヴッパタール舞踏団(ピナ・バウシュ) 『パレルモ・パレルモ』

前から3列目で、舞台の奥の方とか地面とかよく見えなかったけど、その分ダンサーが近くて(筋肉や表情が見えるし!)よかった。いろんなものが飛んでくるのでのけぞったり(笑)。でも、映像でいいから、いつか引きでも見てみたいなあ。

大きな壁が崩れるところから始まり、ダンスと演劇と詩世界などが入り混じった迫力の舞台。いろんなものが乱れ飛び、雨が降り、いろんな匂いが漂う。

脈絡がなくて、ひとつひとつの動きは面白いのだけど、わたしの言語能力では説明不可能だし、わたしの分析力では何がなにやら解釈不可能。とおもった瞬間から、ふわっと心が溶けるような感じになって、見終わったあとには不思議な幸福感に満たされた。舞台の内容を人に説明するのは無理だけど…、初めて生で見たピナ・バウシュの舞台は、想像していたよりずっとずっとよかった。自分の心というか、精神というか、鈍くなっていた見えないものが揺り起こされる感じが自分でよくわかった。

とても自由で、ジャンルや人種を越えているからとかそういう理由だけではなくて、生きるということ、表現するということは、自由を生きることなんだなと思いました。自由というのは、自分の心を縛らないことかなあ。