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2009年09月13日(日)


■ステッチ・バイ・ステッチ(東京都庭園美術館)

先週行ってきた。

入ってすぐの手塚愛子の作品が素晴らしい。空間をあますところなく利用した堂々とした展示。そして作品は素朴ながら、布と糸の特性を活かし、手仕事を越えて、新しい場所へ向かっている。

ポスターにも起用されている清川あさみは、別の意味で堂々とした作品。非常にわかりやすく、有無を言わせない。なんというか、作家本人のものすごい強い何か(なんだろ? 自信? 傲慢?)に満ち溢れている。個人的には寄り添えない感じだが、純粋に綺麗だし面白い。これはあり。

秋山さやかは地図に自分の歩いたルートを様々な素材を縫い込んでいくというもの。発想はシンプルだけど、気持ちが伝わってくる楽しい作品。開放的な感じでありながら、内向きな、今、まさに今、ここで見るための作品。

他、村上さんだったか、純粋に手仕事を感じるものは、こういう場所にあると、なるほどいいなと思わせる。

男性陣はいまいち。頭と手がまだまだ繋がっていない感じ。インスタレーションとしても成功していない。たとえば夜警の刺繍(警備員が夜勤で刺繍をしている姿を提示するものだが、展示では写真と証拠物件と刺繍したブックカバーが展示されていた)、これは面白いけど安易。ひどい…、と思う人も約2名。



うーん、やっぱりいろんな人をいっぺんに見るのはあまり得意じゃないようで…、よかった作品も多かったけど、よくなかった作品もあったので、満足度としてはそれほどでも。。