木陰の本棚<書庫>
絵本と読み物のあれこれ

2008年08月25日(月) 「かはたれ」「たそかれ」

「かはたれ 」「たそかれ 」2冊、一気に読み終えました。
よかったです。
とても上質の作品を久々に読んだ満足感に浸っています。

「かはたれ」のカヴァーには、
「かはたれとは夜明けがたの薄明。
おぼろげな光のなかで、かれはだれか見分け難いとき、の意。」とあります。

一方、「たそかれ」のカヴァーには、
「たそかれは夕暮れどき。薄暮のなかで、かれはだれか見分け難くて
「誰そ彼」と問うとき、の意。」とあります。

月の光の中に浮かぶ河童猫、
月を背にした美しい銀色の河童。
どちらの作品も月の光の中の情景が美しいのです。

そして、そのやわらかな月の光を浴びた後のような読後感。

私は果たして「耳に聞こえない音楽」と「目に見えない絵」を
感じることが出来るたちの人間だろうか…、
読み終わった余韻に浸りながらそんなことを考えています。


「耳に聞こえない音楽」を感じる感性を持ちたいと思う


「かはたれ」から四年後の物語。「かはたれ」から続く物語は、やがて読む者を時の流れの旅へと連れて行く。


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スズ [木陰でひと休み]

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