午前四時の夜空に浮かぶ
斜め四十五度の満月に
存在を許される気がした

今日は
二十歳の走馬真人が生まれた日で
十三歳の走馬真人が死んだ日

午前四時の暗闇を照らす
斜め四十五度の満月が
祝ってくれてるような気がした
悲しんでくれてるような気がした

生きていけと
背中を押してくれているような
気が、した

転んでも泣いても
きっとあの人はそこから見ているだけで
手を差し伸べることはないのだろう

でも
転んでも泣いても
幾らみっともなくても
目をそらすことも、しないのだろう

午前四時の夜空に浮かんだ
斜め四十五度の満月に
私は少しだけ泣いてしまった

約束を守れなくてごめんねと
もういない誰かに謝って
私は一つ、境界を跨いだ。
2008年12月12日(金)

AGO。 / 走馬真人

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