気ままな日記
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2006年01月27日(金) |
映画「博士の愛した数式」 |
以前本で読んで気になっていた作品が映画化されたので観に行く。 家政婦として博士のもとで働いていた女性の息子、ルート(√)の回想形式で物語は進む。 80分しか記憶が持たない数学博士が主人公である。すぐに忘れるからといって彼は政治家ではない。交通事故の後遺症である。 彼の住まいから歩いて行けるところにある川や桜並木、山々の風景が、物語全体をゆっくりと包む。 原作では、あまりたくさんのスペースが割かれていなかった、博士の義理の姉の存在が、ここではとてもせつない。 80分しか記憶の持たないが故に、今ここにある時間を大切に生きようとする博士と、過去の愛着と幻想、自責の記憶に縛られる女性。その対比がとても伝わってくるようであった。
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