98 北朝鮮拉致事件 |
「奪還」という名のドキュメント番組を見た。北朝鮮拉致事件を再現VTRを中心の構成の番組だった。もう、ただびっくりだね!現実というのはどんな映画よりも、どんな小説よりも衝撃的だ。だって人が頭の中で考え出す映画や小説のストーリーでは絶対に超えられないもんね。 この番組を通じて痛感させられるのは、当然のように北朝鮮という国のとんでもない卑劣さと、日本のあまりあまる無能さだ。今でだって、1年前に北朝鮮が拉致を認めたというのに、5人が日本に帰ってきて以来、なんの進展もない。この1年の間に日本にもやはり様々なことがあったけど、それでまだ解決されていない北朝鮮拉致事件問題に対する問題意識が薄れていってしまうようで、どうやって解決しようというのだろう?外務省は結局抽象的な言葉ばかりならべて、根気よくだとか、粘り強くだとか、そんなんじゃ何もかわらない。 あと、実際に拉致が起きた25年ほど前、今より全然小さな形だけど、拉致のことが新聞にのり、事件だと認識された。そのときに日本政府が何も対処をしなかったことが、そのあとにさらに大きな事件を引き起こしている。そのことで思ったのは、今こうして北朝鮮拉致事件を筆頭に、多くの事件、問題を抱えていて、その裏で(実際には裏ではないわけだけど)日本政府の迅速な対処を求めているまだ見ぬ大きな事件が起こっているかもしれない。その可能性は否めなくて、でもそこで日本政府が拉致事件が実際に起き、通り過ごした25年前とどこが変わったのか、その点で信用がおけないということは、大きな問題だと思う。 今は北朝鮮が拉致を認めてから(日朝会談から)1年という節目で、また大きくクローズアップされてはいるけど、これからどういう過程を経て解決がなされるのか、実に興味深い。
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2003年09月18日(木)
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