| 105 皇族に対する敬語 |
これは思想の問題になるんだろうか、昔からわからないことがある。皇族という制度に対してだ。なぜ皇族に対してすべてが敬語なんだ?敬語どころか皇族に対してある特別な言葉。生まれてからずっと、そこまでの疑問を持たずにきたけど、現皇太子の娘が生まれたときに大きな疑問になった。生まれたばかりの赤ん坊にたいして「〜さま」と呼ぶのはどう考えてもおかしいことだよ。誰がどこで決めたルールかしらないけど、そんな得体のしれないルールに疑問をもっているのか知らないけど、従っている国民にも恐ろしいものがある。 彼らが俺らに何をしてくれるんだ?人間はみな平等だ、なんて誰が言ったか知らないけど、そんなことを古いナラワシひとつで吹っ飛ばしてくれてるよね。メディアがどうしてそうも徹底した言葉使いをするかは想像つくよね。使わなかったらどうなるか、そういう縦の構造ができあがってるんだろうな。でもね、メディアを製作する側が使いたくて使ってるんじゃなくても、やっぱりそういう皇室への敬語なんかを聞くたびに、俺は社会だとか日本という国だとかの強大さに怖くなったりするんだ。 実際にじゃあそういう制度をなくそう、となったら、それはそれで大変なことなんだろう。元は「王室」であり、今もそれが存在する以上、皇室への敬語がなくなったら存在できなくなってしまうのかもしれない。そういう意味では、その皇室への敬語という不自然さによってバランスが保たれているのかもしれない。 それを理解したうえで思うことはさ、せめてうちらはそんな不自然さを目の当たりにしたら、苦笑いをするくらいの姿勢でいてもいいんじゃないか、と思うんだよ。だって、生まれながらにして国民に敬語を使われるんだよ?皇室の赤ん坊に対して民衆が群がって、ちっちゃい日本の国旗を振って叫んでる人みるとさ、少なくともここは昭和だよな〜、なんて思っちゃうんだよ。ここで言う昭和ってのは悪い意味でね。もちろん今の日本でそんな人はごく一部なんだろうけど、それでも昔から国民に根強くある皇室に対する考え方は、なかなか変われないのかもしれない。 今こんなことを俺がもしメディアの前で口走ったら、どんな目にあうのかな?そんな国じゃないとは思いたいけど、まぁあまりよくない目にはあいそうだよね。俺が求めるのはさ、テレビなんかで、皇室に敬語を使う人もいれば、敬語を使わない人がいる、という状態がほしいってこと。結局どうするかは個人の自由なわけだから、だったら使わない人の存在だって認めなきゃ。ニュースのアナウンスなんかはいいよ。敬語を使えばいいさ。でも、それ以外でもその点に関して徹底されているのはやだな。 俺としての結論は、好きなものには敬意を払う。敬語は強要されるもんじゃないし、使わないからと言って罰を受けるもんでもない。俺は別に皇室が好きではない。ということ。
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2003年10月05日(日)
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