160 陪審員制の導入 |
日本の裁判制度にアメリカの陪審員制が導入されようとしている。そこで陪審員制のメリット、デメリットを考えてみたい。 メリットは、職業としての裁判官よりも、世間を知る一般人が複数人で判断することで、より常識的で健全な判断ができるという点。公平であるという点では、裁判官による判決よりも信頼性はあると思われる。 デメリットは、心情に流されて冷静な判断ができないことが起こりうるということ。これはメリットと矛盾していることになってしまうのかもしれないけど、例えば弁護士が陪審員の同情をかうようなアピールをすることで、評決をかえようとしたり、わかりにくい因果関係を素人が判断するよりも、心情にひかれがちだというような、論理的な面にかけたりする。 この間テレビで、陪審員制の模擬裁判を中継している番組があった。そこで陪審員たちは別室で裁判の様子を踏まえて評決を決めるわけだけど、陪審員の中でも主張の強い人間に影響を受けやすくあるということがあった。例えば口のうまい人間の意見にみんなが言いくるめられてしまったら、複数人で判断する意味がなくなってしまう。 このようなデメリットを解決するための制度がアメリカではすでに用意されているようだけど、(例えば陪審員の同情を得る可能性のあるような証拠は認められない、などのような)実際に日本の裁判に適用することはむずかしいだろうなぁ。いろいろと問題が多い。。。
|
2004年03月26日(金)
|
|