Deckard's Movie Diary
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2001年06月21日(木)  ギフト g:mt

 前作『シンプル・プラン』で慣れないコトに手を出しズッコケたサム・ライミの新作は、初心に戻ってサイコ・ホラー・サスペンスの『ギフト』です。元はといえばB級ホラー専門の監督だったワケですから手馴れたモンですなぁ。主人公のケイト・ブランシェトが生まれながらに授かった「過去や未来が見える力」を使って占いなどをやっているのですが、いろいろトラブルに巻き込まれて、まぁ舞台が田舎ですから魔女扱いされたりするワケです。話しはヨク出来ていてけっこう楽しめます。まぁオチは推測出来ますけどネ!でも超能力モノってのは、凄みがないのなら切なくないとなぁ・・・超能力者ケイトの哀しみっつーのかなぁ、その辺がキチンと描けないとサム・ライミは二流のまんまだろうな!それでも全然構わないけどネ!それにESPカードってのもどうなの?ちなみに登場人物の弁護士(否定派)は大槻教授のような論法でした。

 英の青春音楽映画(ミもフタもない言い方)『g:mt』は出だしからいかにも「そういう映画でっせ!」という流れでズンズン進んでいくから、なんだかなぁ・・・と思っていたら、だんだん引き込まれてしまいました。基本的には男性4人が主役で、そこに絡んでくる女性達や友人、親類、悪役等の登場人物、それに夢、嫉妬、才能、出世、過去、誤解等の話しが実に上手く整理されていて、ストーリーに新味はありませんが上級の仕上がりです。彼らは結局大きな代償を払います。「この思いでもやがて消える・・・」なんて言っちゃあイケないよ!レプリカントじゃないんだから!題名の『g:mt』は「Greenwich Mean Time」の略でグリニッジ標準時のことです。映画の舞台ももちろんグリニッジ。また音楽も相当レベルの高い仕上がりで、そういう意味でもハンパじゃないッス!担当はガイ・シグワース。ビョークのアルバムプロデューサーでもあります。


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