蜜白玉のひとりごと
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朝六時、マロの散歩に起きる。今日はいつもと違って、ちょっと遠くの公園まで行く。その公園はとても広くて、グランドと芝生の広場があって、犬も入って遊べるようになっている。このあたりでは、犬が堂々と入れる大きな公園というのはあまりない。たいてい「いぬをいれてはいけません」の立て札がある。
公園に入って、誰もいないのを確かめてリードをはずしてやる。マロはぴょんぴょん走る。走り方がウサギみたいだとよく言われる。後ろ足を左右同時に蹴り上げるからだ。疲れるとちょこちょこ歩いて、しばらくするとまたぴょんぴょん走る。ひとりで楽しそうに遊んでいる。急いで家を出たから、ボールもおやつもフリスビーも遊び道具は何一つ持ってきていない。それでも、マロは十分満足しているようだ。ときどき立ち止まって、鼻を高く上げて、風の匂いをかいでいる。
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