蜜白玉のひとりごと
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2002年12月28日(土) |
ブーゲンビリアのピンク |
渋谷シネマライズで、映画『8人の女たち』を観る。2時20分からの回、それほど混んでもいない。雪に閉ざされたお屋敷で起こる殺人事件、犯人はその日お屋敷に集まった8人の女たちの誰かだ。殺された主人の奥さん、ふたりの娘、同居している義理の妹と母親、メイドがふたり、そして遅れて登場する主人の妹。ストーリー自体はそこそこ面白かったけれど、なにか物足りない感じ。それに、あんな終わり方ってないのに、とも思う。どんよりとした気分で映画館をあとにする。
週末でごったがえす渋谷を抜けて、山手線で新宿へ移動。こちらもすごいヒトヒトヒト。新宿南口ルミネ1*の5階、青山ブックセンターにてのんびり過ごす。ここのABCはスターバックス・コーヒーが併設されていて、好きな本を持ちこんでコーヒーを飲みながら読むことができる。ソファもあって、大きな画集をじっくり見たりするのにも都合がいい。
カプチーノを買って、ひとまず手近にあったごっつい本を手にとってみる。それは建築家ルイス・バラガン**についてのもので、彼が手掛けた建築の写真と解説が載っている。メキシコを活動の拠点とした建築家で、彼の建築はピンク色の壁と水が特徴的だ。以前からピンクの壁なんて奇抜だと思っていたけれど、その写真集を見ているうちに、ピンクの壁は彼にとってはごくごく自然なものなのだとわかった。というのも、バラガンのピンクはブーゲンビリアのピンクと同じで、まわりの緑とよく調和がとれているのだ。特に住居には心地よい静けさが感じられて、とても気に入った。建築に限らず、どういう意図でそれが作られたのかを知ることは、驚きと発見に満ちていてとても楽しい。
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*ルミネ…ルミネはJR東日本の駅ビル。新宿駅は大きいので、ルミネ1とルミネ2がある。他にも立川、横浜、大宮などJRの主要な駅にある。ここのキャラクター“ルミ姉”がとてもかわいい。顔もかわいいけれど、小憎らしいセリフがなんとも言えない。この前なんか、朝の開店と同時に配られる“ルミ姉カレンダー”(限定3000名様)をわざわざ並んでもらいに行ったくらいだ。ルミネのホームページはこちら。
**ルイス・バラガン…夏にバラガンの展覧会があったのだけれど、なんとなく行かないままになってしまった。行っておけばよかったと今更ながら後悔している。ルイス・バラガンについてはこちら。私が読んだ本はこちら。
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