蜜白玉のひとりごと
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地図を見るが好きだ。道路、川、公園、学校。いろいろなものが目に付く。特に最近の道路地図は楽しい。コンビニとかガソリンスタンドとか細かいところまでいろいろ載っている。地図を眺めるのはいい暇つぶしになる。
しかし、地図を見るのが好きだからといって必ずしも、地図が読める、というわけではないらしい。というのも、地図を持って出かけても目的地にたどり着けないことがしばしばあるからだ。
札幌から東京へ来たばかりのころ、池袋の東急ハンズ近くへ行く用事があった。略地図を持って目的地へと急いだけれど、どうもたどり着けない。行きつ戻りつしているうちにだんだんどこを歩いているのかわからなくなり、脚も疲れて、最後には池袋駅へ戻るのが精一杯だった。今思えば、それほど道が入り組んでいるわけでもないのだけれど、なぜだかその時はたどり着けなかった。地図を持っていたのに、である。
地図をくるくる回す。自分が今進んでいる道と、地図上の道を平行に、そして進行方向を上にしないとわからないのだ。当然、地図をくるくる回せば、印刷されている文字は逆さまになってしまったりもするけれど、それは我慢するしかない。回さない地図より、逆さまの文字のほうがまだ解読できるというものだ。
男の人は地図をくるくる回さないでもちゃんとわかるらしい。頭の中でくるっと回せる、と言う。空間認知能力に優れているのだろう。『話を聞かない男、地図が読めない女』は読んだことがないけれど、それはこういうお話なのかしら?
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