蜜白玉のひとりごと
もくじかこみらい


2003年03月12日(水) ゼラニウム

堀江敏幸『ゼラニウム』を読む。『ゼラニウム』には表題作のほかに5編収められている。堀江さんは『熊の敷石』で芥川賞を受賞されて以来、気になっていた作家で、これまでにも何度か読もうと思って本を開いたことはあった。その度に文章が読めなかった。ただ文字を追っているだけで、情景が全然浮かんでこないのだ。

それでもあきらめられなくて、昨日、図書館の本棚に見つけたので借りることにした。

手始めに「薔薇のある墓地」を読む。押さえられた静かな文章が心地よい。説明し過ぎない、語り過ぎないことが、最初の数ページを読み進めることを困難にはするけれど、そこを越えればあとは流れに乗っていける。今回はこのまま最後までするすると読めそうだ。

早めのお昼ご飯を食べながら、続きを読むことにする。今日のお昼はマスタードチキンサンドイッチとヨーグルト。大きな窓の横に陣取って、よく晴れた空を眺めながら、しばし休息。


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