蜜白玉のひとりごと
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髪を切る。春らしく、軽くて遊びのある感じにしてもらう。そして、今回は何年ぶりかで前髪を作る。いつもの美容師さんには「ホントに切っちゃっていいの?」と念を押されたけれど、「思い切ってやっちゃってください、どうぞ」と強気の返事をする。できあがりはちょっとショートに近くなったかもしれない。周りの反応は「あ、髪切りました?」「なんか(前髪あると)幼いですねえ」など。実年齢より年上に見られて困っている人は、前髪を切りましょう。
堀江敏幸『ゼラニウム』読了。やっと最後まで読み切ることができた。5編目の表題作「ゼラニウム」を読みながら、どうもフランスを舞台にした話というのは、配水管がつまったり、床が水浸しになったりすることが多いなと思った。フランスは水回りが特に弱いのだろうか。あきらかに配管工の登場回数が多い。
そんな、話の筋とはあまり関係のないことを考えながら読み進めて、そろそろ話が終わりかけたところでようやく、以前にもこの話を読んだことがあるのに気がついた。読んだことなどすっかり忘れていたし、ここまで読まないと思い出さない自分にも呆れた。どうりで配水管工事が多いわけだ。
『ゼラニウム』に収録されている6編の中で気に入ったのは「薔薇のある墓地」と「さくらんぼのある家」と「砂の森」の3編。特に、「さくらんぼのある家」のラストは音と光がまさにそこにあるようで、美しかった。
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