蜜白玉のひとりごと
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休日にしてはめずらしく早起きをする。お花見に持って行く約束のサンドイッチを作る。ツナとえだまめとカマンベールチーズの春色のサンドイッチ。かくし味にシナモンパウダーをひと振りすると、ちょっとくせのある大人の味になる。軽くトーストしてホットサンドにするとチーズがとろけてさらにおいしい。
サンドイッチをバスケットにつめて、空いたところにデザートのイチゴもつめて、お花見ランチの完成。お互いにお弁当を作りっこするので、量は少なめにしたつもりなのに、できあがりはたっぷり2人前。食べきれるだろうか。吉祥寺駅上の本屋さんで待ち合わせ。時間ぴったりに行くと、相方は新刊コーナーの横で待っている。文芸書のあたりをぐるっとひとめぐりして、本多孝好『FINE DAYS』を購入。レジで「波」と「一冊の本」ももらう。
井の頭公園に向かって歩く。駅を出たところから、早くもお花見に行く人たちでごったがえしている。公園はどんなことになっているかと思うと、ちょっとおそろしい。お花見どころか人見になってしまう。案の定、池のまわりにはもうシートを広げるすきまがない。公園には屋台が出ていて、イカだのとうもろこしだのを焼くしょうゆのこげたいいにおいがする。
すぐに座ることはあきらめて、のんびりお散歩する。池の淵にそって歩き、途中で橋をわたって池の向こう側へ行く。肝心の桜は3分咲きで、風が少し冷たい。池から離れ、線路をくぐって、芝生の広場へ行く。
広場には桜の木が少ないせいか人も少ない。日当たりがいいのでここに決める。シートを広げてランチタイムにする。相方のお弁当の豪華ぶりに驚く。ローストビーフにスモークサーモンのマリネ、アスパラとベーコンのバターソテー、お約束の梅干のおにぎりなどなど。おなかいっぱいで食べきれなかったのが残念でならない。
晴れた空の下、りんごのお酒を飲みながら、思いつくままにのんびりおしゃべりをする。話しても話しても話し足りない。この楽しさはいったい何だろう。
風が強く吹いてきて寒くなってきたので、お弁当をしまってシートをたたんで屋根のあるところに移動。来週末には桜も満開だろうから、再びお花見に行く約束をする。
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