蜜白玉のひとりごと
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平日に休むと家事がはかどる。春から勤務形態が少し変わったせいで、ときどき平日に休みがある。そのたびに外へフラフラ出かけていてはすぐにお金がなくなってしまうので、その日はたっぷりある時間を使ってみっちり家事をすることにしている。
今はとにかく要らない物をじゃんじゃん処分している。もともと物を分類したりするのは得意な方なので、「3年着てない服は捨て!」などといったん決めてしまえば、仕事は早い。「もったいない」とか「また使う時が来るかも」とかいろいろ邪念が浮かんでは来るものの、妹から教えてもらった『断捨離』の勢いも手伝って、今のところすこぶるはかどっている。
物のいる・いらないを分けているうちに、しぜんと自分自身のことがよくわかってくる。のちのち捨てることになりそうな物は買わなくなるし、持ち込まなくなる。家の中の物が減って全体を把握できるようになると気持ちが落ち着いてくる。掃除もしやすい。滞り淀んでいたものが徐々に動き流れていくようだ。手をかけた分、家に愛着がわく。
こうして生活の新陳代謝が活発になったせいか、今度は郵便受けに“いいこと”が転がりこんできた。今夏のスタジオジブリの新作『借りぐらしのアリエッティ』の完成披露試写会(7月1日:国際フォーラム)が当たった。申し込んだことすら忘れていて、調べなおしたら25組50名様招待という狭き門だった。この完成披露試写会は全国でどこよりも早く見られるらしい。やった!なんだかものすごいものを当ててしまった。これで今年の運を全部使い切ったかもしれない。
ずっとずっと前、小学校の図書室で岩波少年文庫を借りた瞬間がここまでつながっていると思うと、不思議な気さえする。ちょっと考え過ぎか。でも『床下の小人たち』はその頃から好きな本だ。借りて気に入ってそのあと買ってもらって今も実家にある。今も昔もとにかく小人の話には目がない。もし我が家に借りぐらしの人たちがいたら、私がじゃんじゃん物を捨てるせいで、彼らは迷惑しているかもしれない。
試写会には相方と一緒に行くことにした。相方とは(結婚する前も含めて)まだ一度もふたりして映画を見に行ったことがないので、これが記念すべき初の「一緒に見た映画」になりそうだ。
映画の公開は7月17日。
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