蜜白玉のひとりごと
もくじかこみらい


2010年06月07日(月) 四角いケーキ

気温が上がってくると台所のバナナがすぐに黒くなる。我が家は朝ごはんに必ずバナナを食べるので、いつもバナナを買って置いておく。黒くなったバナナの熟したツンとする匂いが少し苦手で、食べられないことはないけれど、どちらかといえば歯ごたえがあって青臭いぐらいの方が好きだ。黒くなったバナナを3本持て余していたので、日曜日の朝、ものすごくひさしぶりにバナナのパウンドケーキを焼いた。それにしても3本使ったら多いので、1本は相方に食べてもらって、2本をケーキの材料に。

バナナはつぶしてレモン汁をかけておく。今回は黒糖梅酒「とろりんちょ」があったので、それも少し入れてみる(これは梅酒というよりはラム酒で、梅の香りがほとんどしないし、そのまま飲むには甘過ぎる)。あとは頼りにしているパウンドケーキの本にそって、手順を追っていく。この本、1冊まるごとパウンドケーキのことしか書いていない。はじめに、基本の作り方がとても詳しく載っていて、その後にはさまざまな味のパウンドケーキのレシピがある。たまたま図書館で見かけて借りて、そのあと自分で買いなおしたものだ。今はいちばんよく見る基本のページが取れてしまっている。

思い起こせば、子どもの頃は母が作るドライフルーツ入りの四角いケーキが好きだった。しっとりした生地、バターと小麦粉の重量感、ドライフルーツとかすかなお酒の甘い香り。他のお菓子に比べたら作り方もそれほど手間がかからず、今は思い立ったらすぐできる気軽さがいい。材料は、薄力粉、卵、バター、砂糖、と買い物をさぼっていなければいつも家にあるものばかり。あとはこれに好きなものを混ぜればいい。何もなければシンプルに焼いて、あとからジャムとか生クリームをつけて食べるのもおいしそう。

手間がかからないとは言え、お菓子作りは手早さが勝負だ。ボウルからはみ出しそうなくらいに空気を含んだ生地をちょうど型に入れようとしたとき、外出していた相方から電話がかかってきて(!)、少し空気が抜けてしまったけれど、それもご愛敬(電話に出なきゃよかったのか?それもかわいそうか)。オーブンで40分。焼きあがってもまだ午前10時前で、そんなに早起きしたわけでもないのに、なんだか得したような気分になった。

黒糖梅酒のせいか予想より甘く仕上がった。コーヒーよりも紅茶よりも断然、牛乳が合う。焼きたてはふわふわ、一日置いて味がなじんでしっとりした頃もおいしい。冷蔵庫で冷やしてもいい。


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