蛍桜

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飛べない翼
何もかも、なくなってほしい。
私の周りから、なくなってほしい。
「無」になってほしい。

そしたら何も、考えないですむでしょ。


今は真夜中の12時半で、
普通は日記を書く時間でもなんでもないんだけど、
書きたくなるのはどうしてなのだろう。
何か文章を綴っていないと、
どうしようもできなくなる。
ほかにすることがなくなると、私はどうなる?

今は母も、姉も、誰もいない。
家には私が一人ぼっち。
一応、ネコもいるけど、ネコはそんなことしったこっちゃない。
寝てる。ぐっすりと。
私は寝れない。今はまだ。
目が冴えてる、というよりは、なんていうのだろう。
寝たくない、夢を見たくない。

夢は時に残酷で、時に現実だから。
見たくない。
私はいい夢を見ることがない。
いや、見ているのだろうけど、インパクト強いのがなくって
記憶に残っていない。
だから、悪夢ばかりが記憶に残る。
もう、容量いっぱいだよ、っていってるのに、
どんどんあとからあとから記憶に入ってくる。
そんなの、削除してよ、っていうけど、
どうしようもできなくて、ずっと頭の中に残る。
夢だけじゃない。これは。

今までずっと、そういうことがあった。

過ちを何度も犯したことがあった。
ちょっと前ので言うと、12月末くらい。
それより前のでいうと、中2の夏休み終わった後。
もっともっと前ので言うと、私が生まれてきたとき。

過去をどうすることもできないし、
タイムマシーンとかばかげた機械が発明されても、
どうもしようとは思わない。
これが、私が辿るべき道だったんだと思う。
いわゆる、定め、運命、そういうやつだろう。
そう考えると、生きていることの意味がわからなくなる。
ずっと作られている道の上を歩いているだけで、
時には、スリルもあって、楽しいこともあって、苦しい事もあって、
いかにも「人間的」だけど、
所詮、それは「運命」なんだと思うと、むなしくなる。
でも、私の人生なんて、そんなもんでいいと思う。

もし、この家に私がいなかったら、どうなってただろう。
きっとみんな、この家を離れてる。
だって、私が生まれたからこの家にきたんだし、
今私がいるから、引越ししないでここにいるんだから。
もし、私がこの世に存在しなかったら、
きっとみんな、実家に帰っているだろう。
インターネットなんかつながないで、そのお金も浮いて、
私の分の食費もういて、母はバイトもしなくてよくって、
もっともっとさかのぼるなら、
母と父が別居もしなくてよくって、
父が死ななくてもよくって、
葬式なんてしなくてもよくって、
母が死を直面する事はなくって、
家族4人で、楽しく過ごせてたんだろう。

あ〜、なんて不幸なんだろう、うちの家族は。
私が産まれたせいで、なんて不幸になってしまったんだろう。

かと言って、父が死んだ事が不幸だとは思わないけど。
誰かが死んだ事が不幸だとは思わないけど。
そのことで、不幸なんていいたくないけど。
私のせいで死んだ父がかわいそうだ。
ほんのすこし、そう思った。

不幸なフリをしてるのとかじゃなくって、
普通に、そう思っただけ。


4人で撮ったプリクラで、心理テストをされた。
半分より右側に写ってる人は秘密主義者で、
半分より左側に写ってる人はなんか違うのだった。
私は秘密主義者だった。
そのプリクラで右にいたから。
だけど私は他のプリクラで左にいたこともあった。

所詮、こんなもん。
一部しかみれてないの。なにもかも。
少ししか見れてないのに、勝手に分析しちゃうの。
勝手に解釈しちゃうの。勝手に私を決め付けるの。
「いい」イメージって、そりゃほしいけど、
「完璧」っていうイメージは絶対にいらない。
私は「最悪」でいいのだから。
いつまでも、どん底でしゃがんでいたいから。
それでもやっぱり、普通の子ですから、
普段はみんなと同じ台にのっておきたい。
高校行って、同じようにやっておきたい。
それだけで、私は満足。

私の私服は大人っぽいと言われた。

心の中で私は大人っぽくって悪かったね、と言う。
なんとなく、言う。
その服装だけで、私を決めてほしくないからかな。


今日は晩御飯を食べていない。朝ごはんも食べていない。
おなかがすいた。
生きているということなのかな。
このまま、何日も食べなかったら、私は死ねるだろうか。
だけど、苦しんで死ぬのはいやだ。

死ぬときは、睡眠薬で死のう、と小さい頃から決めてた。
何歳くらいだったか、忘れたけど、
誰に聞いたかも、忘れたけど、
しぬのっていたい?しぬのってくるしい?
って聞いた。
父だったか、母だったか。
どっちにしても、酷な質問だったと思う。
死を直前にした父に聞いたとしても、
死んだ父を見送った母に聞いたとしても、
残酷な質問だったかもしれない。
だけど、当時の私はただ、死ぬことを知りたかっただけ。
死ぬときの事を、考えてみた。
交通事故、安楽死、銃殺、溺死、いろいろ考えた。
あー、いたそう、くるしそう、って考えた。
だから、睡眠薬を飲もう、と決めた。
テレビでやってたの。寝るように死ねる、って。
だけど、ちょっと前、ある人に言われた。
呑むのがつらいんだって。いっぱい呑まなきゃいけないから。
あー、だったら、ちょっとやだな、って思った。
そして最近、新しい死に方を聞いた。
雪の中で死ぬんだ。凍え死にってやつなのかな?
全然苦しくないらしい。どうなるのかわからないけど。
雪の中で、雪の色にそまってく。
どんどん私が白くなっていく。
考えるだけで、楽しくなる。
あー、やばい、壊れてきた。

でも、最後に純粋になって死ねるようで、いいかもしれない。

あ、でもこれも、同じくらいの時期に考えていたことだけど
私は、母よりも後に死のうと思う。
姉よりも、後に死のうと思う。
私が死んだ事で泣いてくれるのかはわからないけど
(母はいつも死に直面した仕事をしてるから泣かないだろう)
なんとなく、私の死に顔をみられたくない。
それに、葬式なんて手の込んだ事をしてほしくない。

最近、よく考える。
もし私が、交通事故とか、なんか事故で死んだ場合、
(または自殺もありえるけど)
姉にメッセの人全員に、
私は死にました、と伝えてほしいと思う。
メルアド登録してる人全員に、
私は死にました、と言ってほしいと思う。
なぜか、伝えてほしいと思う。
現実の人よりも早く、伝えてほしい。

駆けつけてくることもないだろうし、
さほど、悲しむ事もないだろう。
学校で思い出して泣くような、たいした人間じゃないしね、私は。
ただ、普通にネットから消えたのかな?
とか、忙しいのかな?とは思われたくないの。
誰かの頭の中に、すみっこでもいいから、
「死んだ人」の中に私を刻んどいてほしいの。
ただ、それだけ。
そこまでしてもらう価値もない人間かもしれないけど。


「人は二回産まれてくる
一回目は存在するために
二回目は生きるために」
って言葉があった。
一回目と二回目が、どっちがどっちだったかなんて
忘れて、あいまいだけど、これでいいや。
一回目は存在するために産まれる。
(または、生きるために産まれる)
二回目は生きるために産まれる。
(または、存在するために産まれる)
これは、学校で習った言葉なんだけど、
私たちは今、二回目の「産まれる」前の時期に当たるらしい。
いわゆる、境界人。
思春期、青年期、そう呼ばれる時期の人。
この時期の私は、
存在するために生きていればいいのか、
生きるために存在していればいいのかわからなくなる。
屁理屈かもしれないけど、わからなくなる。

どうせなら、生きる事も、存在することも、
なくなってしまえばいいのに。
私の中から。


2002年05月05日(日)

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