蛍桜

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空気はいつも汚れていて

先輩の結婚式に出席した
とってもステキな式だった

先輩は、明るくておおらかで優しくて
どんな雑用でも笑顔で引き受けて
どんな小さなことでも拾ってくれる
職場のなごみの場として、存在している
違う用事で近くを通った人も
必ず先輩に話しかけて、癒される
そんな素敵な存在
私も心を広くもって、先輩みたいになりたいって
密かに憧れていた

でも、結婚式に呼んでもらえて
やっぱり自分とは違うんだ、と実感した

友達たちの余興で、今までの思い出をまとめたムービーが流れた
ムービー自体は、ただ思い出の写真を流しているものだったけど
ムービーが終わって、友達たちが挨拶するときに
涙でしゃべれなくなってる人が居た
先輩もそれにつられて、泣いていた

私も、泣いてしまった

暖かいな、って思った

私には、泣いてくれる人なんていない
そんなに想ってくれる人はいない
私が結婚することで喜んでくれる人はいない

「おめでとう」と言ってくれたって
その後に嫌味をいう人がいる
「おめでとう」と言ってくれたって
粗を探す人がいる
素直に喜んでくれない
みんなどこかで「負けた」「勝った」と思っている

それは、私がそれくらいの人間関係しか築けなかったっていう証拠
そして、よく思われていない、と考えてしまう私も
その程度の人間でしかない

本当に結婚式に呼びたい!!って思える友達はいない
私が今まで、24年間生きてきた中で
そういう人たちが一人も居ないっていうのは
私が何も残せていないっていうことなんだろう

そして、そのことに
私はずっとずっと気づいていた
その現実があるからこそ、
私は過去に逃げるんだ

そして、何も変わらない

今もずっと、変わらない
私の周りには誰もいない



あんな暖かい気持ちを抱くこともないし、
先輩のような、暖かい人間にもなれない

私は人間として、大きく欠けている
それは、とても残念なこと




先輩の友達たちが作ったムービーで
使われていた曲は
西野カナの「Best Friend」だった

歌詞を調べて、読んでみたら、
そんな気持ちになれる友達なんかいないって感じた

昔は、感じたことがあったのに
昔は、そういう人がいたのに
みんなを、遠ざけてしまったのは結局のところ、私だから
何も残らないのも自業自得

自分が生きてきた証を、
どこにも残せていなかった

それを今頃気づいたって、
過去は変えられない

みんなの存在に感謝していた
みんなの存在に救われた
みんなと一緒に居るのが楽しかった
何も考えずにしゃべれるって
とても恵まれてることだったんだ

だけど、思う
みんな、私のことを友達なんて思っていなかった

私だって、友達なんて思っていなかった
いい意味でも、悪い意味でも、
どちらにせよ、純粋に友達だなんて言える人はいなかった

きっと、そんなもんだった



中学や、高校の友達に関しては、
もう、記憶から消したいくらいだ


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ありがとう
君がいてくれて本当よかったよ
どんな時だっていつも
笑っていられる
例えば、離れていても 何年経っても
ずっと変わらないでしょ
私たちBest Friend
好きだよ、大好きだよ

こんな遅い時間にゴメンね
一人じゃせっぱつまってきたの
君の声少し聞けたら
がんばれる

何でも打ち明けられる
ママにも言えないことも全部
誰よりも分かってくれる

嬉しい時は自分の事みたいに喜んでくれて
ダメな時はちゃんと叱ってくれる存在

ありがとう
君がいてくれて本当よかったよ
どんな時だっていつも
笑っていられる
例えば、離れていても 何年経っても
ずっと変わらないでしょ
私たちBest Friend
好きだよ、大好きだよ

強がってもすぐにバレてる
へこんでる時は
真っ先にメールくれる優しさに
もう何度も救われて

泣きたい時はおもいっきり泣けばいい
側にいるからって
誰よりも強い味方

そんな君に私は何かしてあげられてるかな?
何かあったらすぐに飛んでくから、絶対

ありがとう
君がいてくれて本当よかったよ
どんな時だっていつも

笑っていられる
例えば、離れていても 何年経っても
ずっと変わらないでしょ
私たちBest Friend
好きだよ、大好きだよ

どんな時も祈っているよ
世界で一番に幸せになってほしい

ありがとう
君がいてくれて本当よかったよ
どんな時だっていつも
笑っていられる
例えば、離れていても 何年経っても
ずっと変わらないでしょ
私たちBest Friend
好きだよ、大好きだよ

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自分への戒め

きっと、いつまでも
私はこのジレンマと戦わなきゃいけない

どうしても、どうしても、
いつまで経っても、友達はできない


近くにいるのは、私に好意を持って近づいてきてくれる人だけだ
そして私は、それに縋り、
利用するだけなんだ

自分のことを好きでいてくれる人じゃなきゃ、
私は近づけないんだ

「友達」という中途半端な形よりも
ずっとずっと、そのほうが楽だから


あと少し、私が崩壊したら、
私はなんでもいいと笑い転げるだろう



私を求めてくれるなら、
だれだっていいんだ、と
自暴自棄になるだろう
風俗でも、なんでもいい
とりあえず、自分が存在していられる場所へ



なんとなく今、そんな自分が未来に見えている
それを回避する方法は、今のところ分かっていない

別に、不幸せだって思っているわけじゃない

だけど、不安で押し殺されそうなんだ
本当の孤独
本当の一人ぼっち
多分、すぐそこにある

だれもいない、って泣き叫ぶ意味も分からずに
腕を切ることもやめて、
どこかに向けて
助けて、とだけつぶやき
寒い冬の中、蹲る

精神的に感じる、「だれもいない」は
いつか肉体的に考える、「だれかがいる」に通じる

自分の体は付属で、
そこに価値はない

どんどんと、陥っていく

ずっとずっと、そんな未来しか見えないんだ


そんな自分が、気持ち悪い


2011年01月31日(月)

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