Comes Tomorrow
ナウシカ



 人の気持ち

随分前の出来事だが…

『姉ちゃんはな〜私みたいに障害がないし、私の気持ちなんかわからへんわー』
と泣きながら言われたことがある。
私は『ああ〜わからんさ〜わかる訳ないやん!
私は、あんたみたいに足も悪くないし、身体のことで、あんたほど苦労してないし、嫌な思いもしてない。
代わってあげたいと思っても、代わられへんし、正直に言うて、代わりたくもない。

じゃ〜聞くけど、あんたは障害者の妹を持つ姉の気持ちがわかんのか?
障害者の子を産み、育てた母親の気持ちがわかんのか?
あんた、わかってくれへん、わかってくれへんって、あんたかって、わかってないんちゃうの?
自分一人だけ、苦労した言い方して、自分だけ悲劇のヒロインになって!

あんたが、どれほど嫌な思いして、悔しい思いして生きてきたかって、傍で見てる私でも、全部が全部はわからんと思う。
そんなもんちゃうの?
卑屈になるなよー僻むなよー
誰がなんと言おうと、どう見られようと、堂々としてたらいいねん!
私は、あんたという妹をもったこと、全然恥ずかしいと思ってないよ。
あんたも、自分で自分を可哀想と思うなよー』

妹の目からは、怒りや悲しみの涙から、また違った涙が流れているのを見た。
私は妹をいじめている時があった。
腹が立ったら、怒りが止まらず、思いっきりビンタなんかもしていた。
子供の頃は、ただただ妹を守りたいと思って、親の代わりのようなこともしてきたけど、それでも、時々、無性に腹が立って…

でも、いろんなことを通して、妹も私も成長してきた。
妹によって、私も成長できたし、妹もそうだと思う。
親にはわからない、私達だけの思いがある。
う〜ん、言葉にするのは難しいな…
この問題は、どこまでも永遠に続く問題かな?


2004年10月03日(日)
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