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| 2004年07月06日(火) |
『MIDSUMMER CAROL〜ガマ王子vsザリガニ魔人』 |
トップの90000hits、有難うございました〜! 作った当初は、カウンターを4桁にしようか5桁に しようか悩んだなんて、今となっては懐かしい記憶。 基本的に無精者の私が、ここまで続けていられるのは、 ひとえに、読んでくれる方々がいらっしゃるから。 そうやって励まされて書き続けた感想群を、一番何度も 繰り返し読み楽しんでいるのは、実は私かもしれないと 思うにつけ、読んで下さる方の有難さが身に染みます。
ただ、自分が読み返すのなら記憶に頼れるけれど、 その感想を読む人にも伝わるように書くことは大切。 公式サイトなどで、ざっとあらすじを把握していれば 観ていなくても雰囲気が伝わるよう努力はしています。 メルマガから始まって、未だに地方在住の方からの メールが多いこのHPにおいて、それができなければ、 読むのを投げ出してしまうだろう方が多いでしょうから。 その点は忘れずに、書き続けていきたいと思います。 いつも本当に、有難うございます。
『MIDSUMMER CAROL〜ガマ王子vsザリガニ魔人』
<時所>7/5(月)19:00〜、パルコ劇場K-22 <幕>1幕65分(15分)2幕75分 <作>後藤ひろひと、<演出>G2 <出演> 大貫(大会社の初代元社長):木場勝己 パコ(少女・入院患者):加藤みづき、 浅野(医者):山崎一、光岡(看護士):長谷川京子 雅美(看護士、浩一の妻):瀬戸カトリーヌ、 ・以下、入院患者 浩一(大貫の甥)&浩二(その息子):小松和重、 室町(子役上がりの俳優):伊藤英明、 木之元(主婦):犬山イヌコ、滝田(消防士):片桐仁、 竜門寺(暴力団員):山内圭哉、堀米:後藤ひろひと <パンフレット>¥1,800-
最大の感想は、「期待したものと違った」。 『人間風車』『ダブリンの鐘つきカビ人間』に続いて 同じスタッフで、まるで3部作のような売り方だから、 当然、ちょっとブラックな童話的なものを想像してた。 「この世界を本当に、良かった良かったと言える?」と、 悩ませてくれるような、太い棘を持ったファンタジー。 でも何だか普通に「いい話」で、とても肩透かし。 「肩透かし」という大きな不満を抱えていてもなお、 少し泣かせてくれたので、最初から「いい話」として 考えれば、よく出来た作品だったのかもと思いますが。 こういう感想って、作り手側にすれば理不尽だろうなぁ。
あと思うのは、配役のバランスが悪いなってこと。 入院患者たちが わちゃわちゃと動き回ることで 大貫たち一家とは対照的な普通の温かさが出て、 いい雰囲気をかもし出していたと思います。でも、 中では大きな泣かせどころだった看護士と役者の話を 演じる2人が下手すぎてインパクトなかっただけに、 患者たちのキャラの立ち方が邪魔に感じられてしまった。 大筋とは絡まない患者たちのエピソード一つ一つが、 何か大きく意味がありそうに見えて気になってしまう。
子役上がりの俳優と看護士の絡みは場面も多く、 素直に泣かせてくれるいい話だったと思います。 でも「いい話なのに勿体ない」が、すごく大きな感想。 本来、存在感の順位は大貫&パコ>室町&光岡>患者たち でなければならないはずが、真ん中が弱すぎるから変。 できれば長谷川&伊藤は、この舞台から退場していただき、 イヌコさんや山内さんたちに演ってもらいたかったくらい。 ただ、伊藤英明に関しては、最後の開き直ったオカマが、 無性に似合っていたので、それだけは残したいかな(笑)
大貫&パコに関しては、文句なし。 「自分の名前を、くだらない他人どもが覚えている という、それだけでも腹が立つ」という大貫に対して、 一晩寝ると、すべての記憶が消えてしまう病気のパコ。 事故で亡くなった母親からの誕生日プレゼントの絵本を 毎朝、枕元に見つけて「今日が誕生日」と思う少女。 彼らが透明感のある演技で織り上げた物語が主題。
実際のとこ、大貫の悩み自体は「男って大変ねぇ」 レベルで、私にとっては大したことのないものだったし、 「これだから、仕事生きがいの男ってヤツはろくでもない」 的な思いを感じなかったわけではないけれど、真剣に 悩んだ末に癒される彼の姿は、とても良かったと思う。 また、大貫とパコの話をそこだけで終わらせず、 語り継ぐ人の話で包んだ構造にしたのも良かった。 考えると、いろいろ良かったとは思うんだけれど、 もう一度観ようと思わないのは、やはりキャスティングが 大きいのと、単純に好みの問題なのかなぁ・・・?
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