ネコヤシキ日笑
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修士論文発表会。
ほとんどの院生さんが、スマートな発表を見せてくれる。
ほんの10分の発表と10分の質疑だが、たいていの研究が、丸2年にわたるたくさんの実験とそのための周辺調査や討論などの成果だ。それに、その20分の短い時間で、その人が自分のやったことをどれくらい理解できているか、伝わってくるように思う。
ひとりが、自分の研究の報告に入るまでの前置きの部分だけで発表時間の大半を費やしてしまい、かんじんの、自分が何のために何をやってそれによって新しくわかったことは何なのかが、ほとんど説明されずに終わった。質疑の時間までの全てを削っても、おさまらなかった。
時間配分は、1,2度、通しで練習すればこれほどの不備にはならないはずだし、そうでなくても、自分の研究が理解できているならば、時間が押したときに訴えるポイントはわかるはずだ、と思う。それが、なかった。
本人もこたえているようすだったけれども、周囲としても口惜しい。 一人でできる研究ではなくて、部外者も含むたくさんの人の関与があってはじめてできた研究だ。たくさんの予算もかかっている。図表1枚でも、たくさんの協力者が動いた成果なのに。
いまじぶんの果たす役割はどうすることなのか。 そんなことを考えてしまった。 それは、その院生さんのことではなくて、じぶんのことだけれど。
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