銀座に出ると、いつもそれだけではもったいなくて 誰かに会わなければ物足りないような気がしてしまう。 東京に知り合いなど、ほとんどいないに等しいのに。
他者からの助言や、それに基づく合理的判断により また、当人からの発言等も鑑みて あきらめる もしくは、 忘れる という選択肢を消極的に取ろうとしている自分がいるが 決定的な亀裂が生じたわけでも、 目の前の扉を音を立てて閉じられたわけでもない。 「大人の判断」として、 こういう場合はこうするのが理にかなっているという理由で。
だから、少数派の「法に触れているわけでもないなら、好きでいていい」という (自分にとっては)甘い言葉にすがって 好きでいようかな、などと朧月夜におもった。
望みが、ないだとか。 足る人物ではないとか。 承知している自分がいるのも事実。 自分よりも魅力的なひとなど、ざらにいるのだろうから。 そんななかでも、なんでだか私に電話かけてきたりして それはわけわからんのだが ほんと気まぐれの一語で片付くようなものでありそうな気がするというか、そこに押し込めようとしている。 もっと先を考えると、自分にも可能性がと期待してしまうから。
会社に拘泥しているのは、 野球を知った時と同じようなものなのだと自分では気づいたつもりなのだが そこに恋愛感情という厄介なものも付随してくるので 一概に純粋にそうとはいえない。 ただ、近しいものがあるのだという。 まるで知らなかった世界。 規則。用語。慣習。型式。広大な裾野。その頂点に君臨するもの。 この歳になって興味を持つというのも珍しかろうが それだけハンデも大きいし、自分が培ってきたといえる確固たるものがあるわけではないから、もしそれがあれば活かすこともできただろうにと思わなくもないが、こればかりは過去は変えられないのだと、前を向く。向かせるのだった。
何度か思い出してしまう赤面の言動や 雨の滴る窓や 徘徊した街や 天井の高い部屋や 夜景 電車 もがいていた、抜け出せなかった、自分で自分を縛っていたしそうせずにはいられなかった そうしなかったら解放されなかった ゆえに、過去があり、いまがあり。 いいことも、たくさんたくさん。 よくないことも、あったけどあんまり思い出さない。 切れたわけではない。 うっすらと糸はつながり 断ち切る術があるのかすら不明瞭。 切れたのかと思った頃に、ふいを突いてくるのだろう。 もしくは、それすらないのかもしれない。
希望と、闇。 表裏一体となり、だが 未来は万に一ほども見えてこない。 その、空気。 勘が冴えている性別だという。 よく外れることもあるが。
来月は、唐突にスタートを切るのではなく あさってからの地続きだ。 否応なしにやってくるし、流れにのみこまれつつも いずれ自分の足で立って歩けるようになるのだろう。
自分ができることは。 なにか、あればいいのだけれど。 他者からのアテンション 他者へのアテンション。 求めているのは、それらだ。
やや突き放すような言い方。 認める色。 手放しでほめる時。(それは上機嫌のときだ) いろいろだ。 どうにか、して「あげたい」と思ってしまうから ずっとこうなのだろうなあと、どこかで薄々かんじている。 あっちにもこっちにも目が行くけど やっぱり戻るところはそこで。 ああ、忘れかけていたはずなのに 一本の電話で揺り戻される。 そりゃあ、とても好きだからだもの。 自然に忘れるなんて、なかなかできる芸当じゃない。 向こうからも切られない でもつながってる糸は見えない そんな生殺しのような状態に、耐え得る期間はいかほどか。 それに耐えきれなくなったら、その飽いた人生に終止符打ちに行ってあげましょうかってことになりかねないかもしらぬ。 じゃあ、お覚悟の上で参られたというか。 期待はずれでしたか。 それでも、そうするなということばを残して眠っていったのだからアンビバレンツ。
まあ、そこまで思いつめるようなかんじはしないのだけれどね。 気持ちに決着がつくことなどあるのだろうか、と反語をつかってみたくもなるのであったよ。夜。
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