Subterranean Homesick Blues...YANG(ヤン)

 

 

第7話 アメリカ - 2002年03月02日(土)

「ぼくは風よりも早く、空をかける ララララ♪
宇宙一の力もち♪ どんなやつでもかっかってこい♪」

世界唯一の超大国アメリカ、
アメリカ英語は中国語を押さえ込み、
世界の共用語として機能している。まるで世界を支配するかのように。

そのアメリカの中心、ニューヨーク、セントラルパークの中を
1台の自転車が走り抜けていく。
しかし、かなり遅い。
さらに、その車輪の両側には補助輪がついている。
陽気に歌うその歌声、どこかで聞いたことのあるメロディ。
確かこれは、ビーチボーイズのサーフィンUSA.
替え歌だ。

そして、歌っているのはもちろん、ぼくらのブライアン。
彼はかなりのスピードでこのニューヨークを走り抜けて
いるつもりだったが、ジョギングしている70を越えると思わ
れる老人夫婦にあっというまにぬかれていった。
今日のブライアンはお買い物。
愛する娘への誕生日プレゼントを買いに街にやってきた。
しかし、もう日が暮れる。朝の7時に家をでたブライアン。
セントラルパークをぬけるのはいったいいつになるのやら。

アメリカが生んだ偉大な才能が今ニューヨークをかけていく。


急げ、ブライアン。ニューヨークの夜は厳しいぞ。
アメリカの誇りを取り戻せ。
思い出せブライアン、歌ってブライアン。


つづく



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