Subterranean Homesick Blues...YANG(ヤン)

 

 

第22話 太っちょデーブ - 2002年03月30日(土)

アルの手はずである日、ブライアンの家に
巨漢というよりただのデブの男がやってきた。
「はじめまして、僕、デーブっていいます。
昔からビーチボーイズのファンなんです。アルさん
から歌ってくれって言われて。」
ブライアンは、自分が昔太ってたこともわすれて、
「デブはだめ。」
一言で切り捨てようとした。
そこへ、リンダがとめにはいった。
「もう少し話をきいてみましょうよ。」
アルを含め4人はピアノの回りにやってきた。
「じゃあ、この曲ね。」
ブライアンは、ドンワリベイビーを弾き始めた。
すると、デーブはどこから声をだしているのか
わからないほど、というより、ほんとにデーブが
歌っているのかと疑いたいほどの美しい声で
歌いだしたのであった。
それは若かりしブライアンの
声そのものであった。
アルが言った。
「ブライアン、君の高い声を今よみがえらせるには
もってこいだろう。」
そのとおりであった。
これで、もっとも困難であろうパートが完璧なものとなった。

そしてバンドメンバーが世界中からあつめられていった。


つづく




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