Subterranean Homesick Blues...YANG(ヤン)

 

 

静かなうわさ - 2002年06月18日(火)

日本が負けたニュースは静かに伝わってきた。
負けた試合でもこの目でじっと見守りたかったが、
そういうわけにもいかなかった。
いったいどういう戦い方をしたのか。

世界のサッカーを楽しむ、そんなスタンスでいたのであるが、
日本が負けたことは、思わぬ精神的打撃だった。
じわじわと広がりを見せてきた。

優勝しない限りは、いつかは味わうこの感情。
試合が勝てば、欲望は次へとうつる。もっと勝ちたい、
さらに上にいきたいという願望がでてくる。

日本中がその欲望に突き動かされ求めた。
欲しかったものが手に入らない、消費大国でも手に入らないもの。
金がまったく意味をなさない。

大事なものを失ったとき、人は代用品で埋めようとする。
依存だ。
敗戦により、自分が何かにすがろうとしているのに気付いた。
一番危険な状態だ。
単純な手は、非常に状況が似ている韓国に思いをたくし応援すると
いったことが考えられる。しかし、替えはきかないのである。

まっすぐに受け止める必要がある。
しかし、人間は探す、探す。かわりのものを探す。

それは、なんでもいい。なかったことのように別のことに気持ちを
かえていく人はかなり多いはずだ。

大切な人を失った女は、すぐ近くにいた優しい男にカラダをあずけ
時がすぎるのを待った。
そして、いつのまにかそれが日常へととけこんで、
代替品が本物へとなった。
こんなシーンはよくあることだ。

だが、代替品はしょせん、そこまでのもの。

俺は、何にも依存せずに、この敗戦を受け入れることができるであろうか。
まっすぐに向きあうことができるのか。


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