Subterranean Homesick Blues...YANG(ヤン)

 

 

新しい仲間 - 2002年07月31日(水)

椅子ではない、ちょっとした場所に腰かけて
船を待っていた。
いつ船がやってきて、島へいけるのか俺たちは
知らなかった。
時間はいくらでもあった。

少しずつ、人が増え、それをじっと観察していた。

ひとりの小柄な若者がスキーバッグみたいな
ものをひきずるようにしてやってきた。
そのバッグは、こんな海辺で行動するにはとても不似合いなもの
で、いったいどうしたんだと誰もが疑問に思うようなほどだった。

若者は、一人でその顔はあどけなく少年といってもよかった。
暇な俺たちは、時間をもてあまし、いつのまにか若者と話しをし、
どこへ行くんだとか色んな話になっていた。

そして、バッグの中身はスキューバーダイビングのセット一式
だとわかった。
それは、完全に失敗であっただろう。
しかも、わざわざ西から何十時間もかけてバスでこの港まで
やってきていた。

素もぐり専門の俺にはダイビングの魅力が全くわからなかった。

若者は、とても頼りない感じがしたが、とても親しみやすい何かを
もっていた。

新しい仲間ができた。

何時間かして船がやってきた。

俺たちは、船に乗り、美しい島で何日かを共にした。



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