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マシンガン - 2002年07月26日(金) まだ何もわかっていなかったし、 何かを知ってもいなかった。 ただ、若いということだけだった日々。 砂浜をせわしなく歩き時には走り、目はすごい勢いで獲物を 探していた。 どうも、こんにちわ。そこぬけに陽気な声。 そんな一声から始まりマシンガントークが続いていく。 声をかけられた女の子たちは、ポカンとしていたが そのうち笑い出し始めた。そうなればもう何の問題も なかった。友達だ。 だめなときもあった。じっとして何の答えも返ってこない。 険しい目でにらまれることも。 でもそんなことは気にしていないようにしていた。 俺たちの間では、どうせ二度と会うことなんてないんだからさ、 というのがひとつの励ましになっていた。 昼の時間は、砂浜を駆け回って、一番のお気に入りの子を探す のについやされた。 俺たちは、一番気に入った女の子たちのグループを夜の花火へ と誘い出すことに成功した。 少し照れながら、そして、会話をきらしちゃいけないとあせりなが ら皆がしゃべりまくっていた。 夜の砂浜は静かで、ここちのよい風が吹いていた。 空にはものすごい数の星が輝いていた。 次から次に流れ星がながれていった。 俺たちは、何もわかっていなかったし、 何も始まっていなかったが、 嘘はどこにもなかった。 今を生きていた。 -
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