指輪を遊ばせながら つつ、と 流れてきた金属音は ださくて 何となくそのことを知っている彼女は 申し訳なさそうに目を伏せる
謝りたいのは僕の方だ 信じることをしないまま 唇を上下に触れる 吐き出された 、吐息に 僕はため息で応えて 目を伏せる仕草を浮かばせる
窓に降る 雨は 僕のおでこを見つめているみたいで 彼女の野暮さは まだ、この雨に気づいていなかった その意味 撃たれていたのが、僕らであると
世界は僕らを愛していない この雨は、それを 大地に染み渡らせて 刻みつけていくんだろう 二人の間に 、僕らと空との間に
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