沢の螢

akiko【MAIL

My追加

ウェルテル
2002年02月28日(木)

新国立劇場のオペラを見てきた。今シーズン三回目。今日はマスネー作曲の「ウェルテル」。
これは初めてである。
ゲーテの「若きウェルテルの悩み」を、フランス人であるマスネーがオペラにしたもの。
ウェルテル役のジュセッペ・サバティーニはじめ、主な役三人がイタリア人、なかなかの熱演で、見応えがある舞台だった。
連れ合いは、いま花粉のシーズンなので、演奏中にくしゃみが出たら大変と、花粉防止のマスクをして出かけたが、幸い場内のエアコンが良かったのか、一度も発作におそわれることなく、気持ちよく鑑賞できたようだ。
いつも、この劇場では知った人に会うが、今日もつれ合いの元の職場の人が、夫婦で来ていた。
今シーズンは、あと5月に「トスか」を取ってある。
来シーズンの先行予約の案内が来ていて、演目を選ぶのに迷っているところ。「ルチア」「オテロ」「イル・トロバトーレ」、もう一つは「椿姫」か「ラ・ボエーム」かと、決めかねている。
新国立劇場は、オペラ劇場としては、いまの日本では最高なのではないだろうか。五十嵐喜芳が芸術監督になってから、オペラが充実してきた。日本人の歌手も、どんどんいい人が出ている。観客は、中年以上の人が大半で、落ち着いた雰囲気がある。
S席を二枚ずつ、4演目まとめて予約すると、けっこうな値段になるが、私は毛皮や着物、グルメといった趣味はないので、ささやかな贅沢のつもりで、夫婦の共通の趣味としてのオペラを愉しんでいる。

2002年02月28日 01時19分58秒

二月尽
今日で今年も6分の1が経過した。
新年を迎えたとき、まだ一年と思ったが、2月も終わるとなると、すぐに年があらたまってしまうような気がする。
いま、10年年下の人に会うと、若いなあと思うが、年上の人からは、こちらが若いと思われているのだ。だから、いま自分が生きている時を、一番いい時と思うようにしたい。
そうは言っても、やはり年々歳を重ねるのが、時としてつらいと思うことがある。
若さというのが理屈抜きに、キラキラと輝いていた日々、夢中で子育てしていた母としての毎日、海外で過ごした頃・・と、半世紀は瞬く間に過ぎて、いまは人生の秋と言ったところか。
シベリア横断鉄道の窓から眺めた残照の美しさを、我が人生の行く手に見るのは、虫が良すぎるだろうか。そこには、名残の薔薇も咲いているかも知れぬに・・・ああ!

2002年02月28日 22時57分28秒



BACK   NEXT
目次ページ