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先週の中国旅行は、平均年齢70歳以上かと思うような、中高年者の集まりだった。唯一、女子大生が一人いたが、これは祖父母の旅行に付いてきたのである。 私たち夫婦は、最年少カップル、ほかに60代が、3人ほどいたらしいが、見たところは、75,6の、しかも男性が多かった。 海外旅行というと、女性の方が多いのに、なぜだろうとはじめ思っていたが、少ししてわかった。彼らは、太平洋戦争時、中国戦線に従軍した経験の持ち主で、中国には、何度も訪れたことがあり、特別な感慨があったらしいのである。 中国語ができる人が何人もいて、別に団体旅行でなくても良さそうなのに、ツァーに参加したのは、もう、一人旅にはきつい年になっていて、団体だと荷物や移動が便利だし、面倒な手続きもいらないし、食事の場を探す手間もいらず、何より、たぶん安心感があるのだろうと想像した。 奥さんを亡くしたり、いても付いてこないとかで、夫婦で共通の楽しみを持つことになじんでない年代かもしれない。 この中で、グループの人たちには普通なのに、添乗員や、現地ガイドに対して、高圧的なもののいい方をする人が2,3いて、何度か不快な思いをした。自分より下と思われる人に威張る人というのは、旅行でなくとも、時々いるが、私が一番嫌いなタイプである。 「この次は、70歳以上の男の人が参加するツァーには、行かないわ」なんて話していたら、そばにいた男性も同年代だったらしく、「いやあ、ああいうのはちょっと珍しいですよ。あまりいませんよ」と、言い訳をした。 以前にも、どこかのツァーで、威張る男性(やはり70歳以上)と一緒になり、私を会社の女の子扱いにして、ものを言うので、旅行の終わりに大げんかしたことがある。今回は、「俺がいるところでケンカするな」と連れ合いが言うので、我慢した。 でも、何日かたつと、そういう人たちも疲れてきたらしく、おとなしくなり、私の冷たい視線のせいかどうか知らぬが、文句も言わなくなってしまった。後半は、愉しく旅をすることができた。 旅にはハプニングがつきもの、少しばかり予定がずれたり、現地の事情で思うように事が運ばなくても、そのこと自体を楽しむというのでないと、自分も、周りもつまらないのではなかろうか。仕事や、会社の出張じゃないんだからと、私は言いたかった。無用の用という言葉があるが、旅は無用の用そのもの、人生にこれが多いほど、心は豊かになれると、私は思っている。 2002年04月11日 23時26分18秒
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