伝えれば伝えればよい蒸す今日はダニ喰う腕を見せまいとして
歩道橋 オリオン・ビール飲み干して 階段に腰掛ける現実伊達男の叩く太鼓は垢抜けておらず故郷の音ぞするらむ
そういう日だった。植え込みの 屋敷を照らす 照明は まだ点いていず 舞う蝶は白空間の 寛さを決める ものは枠 鋳型どおりに 肥大する自我聞きますがあなたは零の人ですか? はいそうですね。 はいそうですね。
皺残る灰色のシャツ胸ポケットに王将の駒模したストラプ右脚を捥がれのたうつ黒虫を避けて通勤列車に埋る
教典を開いて魚肉ソーセージを咥えているよ次の私は幹と葉と影絵のような灰色の泣き出しそうな夏の夕暮れ