独り言
i| p| f
生まれつき聴覚に障害を持つ少年がいる
この先の医学の進歩により 彼が 健常者の聴覚機能に劣らない程の聴覚的感覚を手にしたとたら 初めて体感する音という物に対して 彼はどんな反応を示すだろうか
彼が永年抱いていた音という物に対する理想と 現実に聞こえてきた音との相違の幅は どれ程か?
毎日こんな事を考えて日が暮れる 寝具に包まり自分の想像力の乏しさを嘆き 他からは「何故こんな事を考えるのか?」と理解されず しかし 理解されない事で 己の陳腐な顕示欲を満たそうと 公共の場で 俺はまた 許されない一人遊び
|