独り言
i p f


2006年03月22日(水) acidrain #2-1/風景

扉の向こうにあるのは当たり前の濡れた世界
防雨服越し伝わる雨の仕打ちに僕はまた深く溜息を落とす

見慣れたはずの風景
もう諦めたはずの風景に
未だに馴染めずにいるのは
単に僕がまだ幼すぎるせいだろうか

太陽は
今日も
あまりに
遠過ぎる

第49セクターはレインソースの置かれた管理区と僕等が住む居住区とに二分されており
その距離は徒歩約10分

僕はいつもの角を曲がり
かつての公園で虚しく沈むブランコを横目で見ながら
酸性雨によって醜くも表皮を削がれた
痛々しい街並を抜くて行く



すれ違う者は
誰もいない


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