地方のガス馬車御者は、流しをしない。 車庫待機の順番待ちなのだ。 仕事の本数は限られているので、一回一回の仕事の大きさがその日の売上を左右する。 従って、順番の取り合いは凄惨を極める。 で、おいらが順番待ちをしていると、無線番が予約の仕事をおいらに渡す。 で、おいらは出発。ところが、途中で無線で呼び返される。 おいらの前に待っている人がいるというのだ。 おいらは、無線番が仕事を渡されたので、てっきりおいらの直前の喘息フィリピーナは仕事に出たと思っていた。 ところが、洗車場にいつのまにか移動していた奴は、順番を抜かされたことに怒り、無線番に食いついたらしいのだ。
ところが、無線番から再度無線が入り、やっぱり行ってくれ、という話になった。 まだ洗車が終わっていないから、やっぱり仕事に行ってくれ、ということだったのだ。
仕事から帰ってくると、喘息フィリピーナが待っていたかのように食いついてきた。
フィリピーナ「前に俺がいることに気づかなかったのか?」 おいら「さあ、もうとっくに仕事でていたとおもったんですが」 フィリピーナ「俺が洗車していることくらい知っているだろう。自分の番くらい覚えておけ!」
そういうと、奴は再び車の中に入っていった。 この男、元々事務所に上がってこない、孤独が好きな変わり者。 まともに相手をしているガス馬車御者は一人もいない。 おいらは唯一話し相手になっていたのだが・・・。
あの発言で、おいらは喘息フィリピーナを敵と認識(笑)
元々、順番を管理するのは無線番。おいらに文句の言うのは筋違い。 ましてや、洗車をしているから、仕事に行っていいよ、というのは、自分の番を放棄したのと同義。なのにおいらに文句を言うのはもっと筋違い。 しかも、おいらに『自分が仕事をいったか確認しておけ』というのは、おいらが喘息フィリピーナの行動を逐一チェックしておけ、ということ。 別に、おいらは奴の行動を見るために会社に来ているわけではない。 おいらは、攻撃モードに。 以後、奴は無視することに決定。 そんな、わけのわからんことを言われて、守れるかい!
自分の行動を人にチェックさせておいて、自分は管理していないくせに、順番抜かされて怒るのは論外。 もう一度、小学生から勉強しなおしてこい!
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