保育園に行くと、クラスの女の子が頭をぶつけてしまったとかで、エンエン泣いているところだった。なぐさめていた先生、ふと、ぶつかった相手の男の子に向かって、
「ようし、じゃあ、いたいのいたいの、Rくんに飛んでけ!」 するとRくん、 「いたたたたた!」 とひっくり返って大げさに痛がる演技。
先生は教室にいる子どもたちに順々に 「いたいの○ちゃんに飛んでけ!」 と飛ばし始めた。 子どもたちが次々に 「いたたたた!」 と転がり出す。
そのやり取りを見ていたルンバ、先生の顔をジッと見つめ、目をキラキラさせながら「はやく、ぼくにも飛ばして!」とでも言わんばかりに自分の番を待つ。
「おっ、あそこに待っている人がいるぞ。じゃあ、ルンバくんに飛んでけ!」 「いたたたたた!」 転がって大げさに痛がるルンバ。
そして彼は、そのやり取りがいたく気に入ってしまったのだった。
以来、ルンバは家でもちょっと痛いことがあるとすぐ、 「ママ、とんでけ!」 と私に飛ばす。私が 「いたたたたた!」 と転げ回るとうらやましくなり、 「ルンバくん、とんでけ、して!」 と催促して、結局自分のところに痛いのを戻してしまうのだった。
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