ある漫画家の池袋線日記...ばて

 

 

映画めも5 - 2009年03月18日(水)

『アイリス』

文字を書き本を出すことこそ存在理由だった彼女が、アルツハイマーにかかり、言葉も記憶も失って行くという悲しい物語。
自分がこんなことになってしまったら、一体どんなに恐ろしいことだろうと考えてしまった。

ちょっと簡単に作りすぎているところが物足りなかったけれど、ちょっと太り気味のケイト・ウィンスレットの存在感、雰囲気はすごく良かった。



『都会のアリス』

ヴィム・ベンダースの映画は、いつも初めはのんびりしているが、最後まで観ると、すごくよかったと思えるのは僕だけだろうか。

たぶん、物語の作り方から、考え方、作る順序が他の監督と全く違うから、こんなにオリジナリィティーのあるものが出来るんだろうな・・・



『ノッティングヒルの恋人』

物語の設定が面白い。
映画一本の出演料が15億円というハリウッド女優が、地図専門の書店に立ち寄り、そこの店主と恋愛関係になるという物語。

有名人が突然、庶民の家に来て恋をするという、みんな考えるけれど、なかなか実際には作品にしにくい物語を、うまく一本の作品に仕上げてある。



『マレーナ』

ニューシネマパラダイスのトルナトーレ監督の作品。

舞台はイタリアのシシリー。

幸せな、町で評判の美人が、第二次世界大戦という時代に翻弄され、夫を失い父親を失い、お金もなくなって、娼婦にまで落ちた上に、ドイツの軍人と寝たということで、戦犯として町中のおばさんたちからリンチにあって、町を逃げ出していくが・・・という物語。

この美人に憧れて、いつも付け回している少年だけが、彼女の止むに止まれぬ状況を知っているが、子供なので、助けてあげられないというジレンマに陥っている。

彼女は、その少年と接した記憶はほとんど無い。
というか、彼女の中では少年の記憶は残っていない。
しかし、少年の心の中では、人生の中で一番愛した女の人なのだった。

90分という小品だったけれど、結構良かったです。





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