ダメダメちゃむ日記
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総合的な学習「地域福祉」学年校内研修発表を 「私がやります!」 今日、私は学年会で言った。 ――何故私が!?―― 私の内なる小さな子どもが叫ぶ。 私は語り掛ける。 「だって、あなたが苦しかったでしょう? だから私がやるんだよ」
傷ついた子どもは言葉を失う。 失った言葉の代わりに大人に必死にサインを送る。 その子なりの方法で。 行動で信号を送る。 そして、ほとんどの信号は大人に届かない。 「わがままだ」と「だらしない」と「どうしようもない」と SOSは無視され、更に絶望の淵に突き落とされる。 私はそれを知ってしまったから。
だから、あの子が気にかかる。 私は普段そのクラスには行かない。 授業者でないから、副担任でないから。 だからこそ、ここのところ目につくあの子が気になった。 何故あの子はあんなにも職員室に呼び出されているのか。 何度も叱られているのに。 また何事かで叱られる。 その度に叱られるのに、 また何事かをしでかす。 他愛無いあの子の悪戯に、 先日私はとことん怒った。 謝りに来たあの子に、敢えて私は 「私は絶対許さない!」と言った。 指導の一環として。 謝ってちょっと叱られるのを我慢すれば、それで済む。 その意識に石を投げ掛けてみたかった。 それはそれは見事なほどにあの子は反省に足る行動を取った。 それでもあの子は別の場面でまた繰り返す。 職員室に呼ばれる。叱られる。 何故!? 総合的な学習のクラスに行くとあの子がいた。 何故、私の話が聞けないのだろう? ダウン症の、自閉症の話をしているのに、 何故笑っていられるのだろう!? 「あなたは耳が聞こえるのに、私の言葉はあなたの心に届かない?」 敢えて名指しであの子に問うた。
自分自身を生きるがきつくて、 小1の娘が初めて自分の不安な気持ちを語った昨夜、 ダーと口論になったのがいたたまれなくて、 夫婦で深夜までお互いの心の傷を語り合うのが苦しくて、 これから娘にどう関わるか自分の言葉で語ったのが痛くて、 どこまで書いたか記憶もなく、乱れた文章で日記を記し(@改訂しました)、 今朝は動くこともできないほど疲れ果て、 代わりにダーに職場に電話してもらう自分が惨めで、 それでも授業に間に合うように学校に行く自分が哀しかった。
何を語ればいいのか、 どこまで語っていいのか、 何を生徒に投げ掛ければいいのか、 計画すらも立たない中で教壇に立ち、 迷いながら、悩みながら あのHPの言葉を、 あの本の言葉を、 あの人の想いを生徒に語り、 「けんり」を 「権利意識」を板書し、問い掛ける私自身は 本当にわかっているのかが不安で、 私は言い間違えた、生徒の名前を。 生徒の容赦ない嘲笑が教室で炸裂した。 私の怒りが爆発した。(@教師としてあるまじきことだ) 「そんなに、おかしいか!? 間違えるのが、そんなにおかしいか!? (この辺で私自身の状況やきつさも断片的に語った) そうやって、間違えたクラスメイトを、 いつも忘れ物をする、提出物が出せんクラスメイトを、 あんた達は笑ってきたよな!? じゃあ、笑われる者の気持ちになったことがあるか!? クラス中に『また○○やぁ〜!』と笑われるクラスメイトは、 「あんしん」して「じしん」をもって「じゆう」に(板書@権利の解釈) 学校に来て過ごせるの? 笑われて、バカにされる子の生きる『権利』(板書)はどうでもいいの!? みんなと顔付きや行動が違うから、 みんなと違うことをして笑われるから、バカにされるから、 だからこの人たち(@板書「知的障害」:自閉症・ダウン症 など)は 社会に出てこられないんじゃないの!? だからこの人たちの家族は、社会に出てこさせないんじゃないの!?」 自分の書いた板書を叩いて示しながら、私は泣いて生徒に問い掛けていた。 自分が誰のために泣いているのかもわからなかった。 教室が生徒が静まり返った。もう誰も笑わなかった。笑えなかったのだと思う。 心のスイッチをすぐに切り替えた。授業中に自分の感情を即座に替えるのが私は得意だ。授業中の怒りはすぐに平常心に戻せる。@いや、本当に忘れられる。 三度目の「個人テーマ」と今日の授業(私が1人でしゃべっただけだが)の感想を書かせた。 何かが変わった。生徒の感想を読んで私は感じた。
放課後の学年会で、誰もが敬遠する今回の総合的な学習の研究発表者に私は立候補した。(純粋な立候補ではない。私に押し付ける当てこすりの発言もあった) 例え成果が現れずとも、例え検証軸のあの子(今日決めた。私は体調と娘の病気で2回学年会を欠席していたので共通理解が欠損していた)に変容がなくとも、これ(地域福祉:障害者理解教育)は、私がやるのだと思った。 「私でもできる」んじゃない。 「私だからできる」んだ。 障害を身をもって生きているから。 私が生きていくために、今、そうすることが私には必要だ。
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