夢見る汗牛充棟 DiaryINDEX|past|will
あなたは わたくしは どこに立っているのだろう どこへ歩いているのだろう あなたは わたくしは 日が沈む方向へ向かい 日が昇る方向から出てくる 昼になればしょせん眼にうつらぬ 星を探して幾足の靴を履き潰すのか 見失うたびに星図を購うのか あなたは わたくしは そして一巡りごとに萎れて くたびれていくようだ 垢じみた襟元を緩めていきをし 使い古しの鞄は日に日に重くなる あなたは わたくしは 目に付いたものを片端から 貪欲に収集し興味を喪い 息絶え絶えに歩く 苦痛と喜びに泣き笑いしている どこかで野垂れてしまうまで 地面に深い筋をつくって進む あなたは わたくしは 常に青山の上に立つとうそぶきながら 滑稽なほどずるずると 引きずってゆく あなたは わたくしは いつか人であることをやめる日まで 滑稽なほどずるずると 引きずられてゆく あなたは わたくしは 一体
|