夢見る汗牛充棟
DiaryINDEX|past|will
夢を見た どうして飛ぶ鳥を捕えたいのか 翼あるものを手の中に置きたいのか 白いきれいな鳥だった 部屋にしまって鍵をかけ 窓という窓を閉ざした わたしは知っている 鳥はほんとうはここに居たくはないのだ たまさか気まぐれに部屋に飛び込んだのだとしても 閉ざした部屋のよどんだ空気を吸いながら 悲しそうな鳥をいとしんだ 水を運ぶ 白い羽を白くたもとう 鳥は水浴みを愛するだろうか そして飲み水とうつくしい果実 わたしは鳥をどこへもやらない どうして窓を開けてやれないのかと考えた 水を浴びながら鳥は灰色になってとけてゆく これはきっともう鳥ではなかった
|