夢見る汗牛充棟
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2007年04月29日(日) ゲルマーニア タキトゥス

泉井久之助:訳註

岩波文庫 青408−1

好奇心でなんとなく。ケルト好きからガリア戦記つながりか。
密偵ファルコつながりかもしれない。
タキトゥスさんは、ファルコよりずっと年下だけど一応同時代
の人だよね。

読了。

面白く読めました。
ゲルマニア人全般や各部族について簡潔に述べている。
やっぱり地名や人名はわかり難い。

本文自体は短いけれど、注釈や解説が詳細についています。
語源というか、言語学(?)から云々という説明が多かったので
わからない部分多々ありました。

ラテン語わからないし、ギリシャ語わからないし、ドイツ語わからないし。
ははははー。言葉の壁は読書の前には分厚いですが、私には踏破できませ
ん。こういう時、人はバビロンまで何マイル(川原泉)のノームの指輪が
心底欲しい! と思うのだろう。

先日DVDで見たがリア戦記を題材にした映画。
タイトル忘れたけど。

城壁に上って身を乗り出した女達が胸をはだけて両腕を差し伸べ
大声でなにか叫んでいたのは、私には征服者ローマ軍に媚びて
(略奪・強姦・殺戮)の運命から逃れようと色仕掛けしているのかと
思っていました。

記述によると
敗戦によって蒙る恐ろしい運命を戦っている自分の夫たちに
訴えて、彼らを鼓舞している行動だったのでした。
「あんたーあたしや子供が殺されるか、奴隷になる瀬戸際よ!」
と言ってたんですね。映画じゃわからんかったです。


映画ではガリア人の女達がそうしてたんですが、ひろくそうする
ならわしだったのかな。

ゲルマーニアの時代にはガリア戦記で華々しかったガリア人の
諸部族もゲルマニアの人に押されてすっかり過去の人で栄枯盛衰
というか時代の流れを感じました。




現在、ローマ人の物語に行きたい気分。
せっかく文庫化していることだし、積読山をある程度低くしたら。


恵 |MAIL