「隙 間」

2005年09月25日(日) Dear

夢は、一夜にして消えてしまうから、夢たりうる……
素敵な夢を見て、目が覚めてからもう一度その夢を噛み締めたい。
そう思っても、思い出そうとするほどにその記憶は、
ぼろぼろと崩れ落ちていってしまう。
あれほどに心に刻み込まれたはずの想い。
夢……。
心の谷間にこそ見た夢だから……?
忘れないように、形に記す。
でも、想いを抱き締めようとするたびに、崩れて消えてしまいそうになってゆく。
歯欠けになってしまいつつある夢達の欠片を、
少しでも失うまい、と手を伸ばす。
触れれば崩れてしまうかもしれない怖さと共に……。

「キャパシティがオーバーしているから、受け止めきれない」

そう、らしい。
あれも、これも、それも、どれも……。

「なまじわかってるから、わからなきゃいけない、としてしまう」
「わからないことをわかろうとする。わからないと言う事を自覚してても、それ自体を罪に思う。だから、キャパシティなんかすぐにあふれてしまう」

そんな悪循環がたぶん、ずっと続いてるんでしょ?
もっと、楽に、いこうよ。

「これ以上楽に考えようとしたら、すごいことになっちゃうから……」

すごいってどんな?
一度でも、そうしてみたことないでしょ?
ま、冗談だけど、それ一度どん、とやってみたらどう?
一ヶ月とか、何にもしない、やりたいことしかやらない、とか。
そんなことは、なかなか出来ないだろうし、勝手に勧めることも出来ないけどね。

出来るわけ、ない。

そうだよね、そりゃそうだ……。
笑いながらその人は、肩を軽く叩いてくれた。

流れてゆく勇気に憧れ、流されまいと石にしがみつく。
手を離してみれば、救われるのだろうか……?

流れてゆく後ろ姿こそが勇気。
その背中に、届かぬ手を、伸ばす……。


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