小説を書いていて、「どうしても、ここから先に足を踏み込みたくはない」という場面がある。逆に、「敢えてこのシーンはここを描かなくてはいけない」という場面も。 この話ではここまでしか描かない方がいいだろう、と判断していても、実際はそんな作者の意志などお構いなしにそこにあるシーンは流れてゆく。そうなると、その目をそむけたシーンだけが脳裏に残り、フラストレーションが溜まってゆく。 シナリオをきちんと書いて、それに必要な物語を書きつけてゆく方法の作家さんはそれでもいいだろうけれど、自分は違う。流れてゆくものを、そのまま書きとめて、あとあと整理してゆく。自分で理論的に筋書きなんかを細かく決めてから物語を書いてゆくなんて器用な真似はできない(苦笑) そうなると、敢えて目をそらして溜まってしまったフラストレーションが、別の物語の中で突如、影響を与えることがある。 ……まあ、それで自然に解消されるのだからいい、といえばいいのだけれど。 そんなとき、ショートショートなんかを書く習慣があると、それをはけ口にできるから、自分の場合はそれで助かることもある。 ときに、ほのぼのとした世界。またときには、正反対の世界。 同じ火を見て「あたたかさ」をかんじるのと同時に「こわさ」も感じていなければ、ものは書けない。 相反するものを内包し続ける。 タフでいなければいけない。 今日は 「14897」
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