| 2006年12月15日(金) |
「舞姫通信」と群衆の中で |
重松清著「舞姫通信」
を読んだ。 主人公の一卵性双生児の兄が突然の飛び降り自殺、幼馴染の恋人でもあった。彼の死後、彼女は瓜二つの弟である主人公に、その恋人としての姿を求め、弟もそれに応えていってしまう。いつしか弟としての存在としてよりも、亡くなっているはずの兄としての存在が彼自身の中でも大きくなっていってしまう。 同時に主人公が教師として勤める学校には、過去に校舎から飛び降り自殺した女子生徒を「舞姫」として語り伝える新聞が毎年不定期に配りつづけられていた。その中の「舞姫」とは、実際の人物像とはかけ離れ、偶像として一人歩きし、信奉されている。 そして、主人公の幼馴染の芸能プロダクションから、心中で一人だけ生き残ってしまった少年を「自殺志願者」としての付加価値をつけてデビューさせることに……。 なんか三重奏って感じで、ヘビーな内容に思われるんだけど……
そこが重松作品。
生きることと死ぬことと、いることといないことへの自分自身への問いかけを真摯に描いてある。 どこか、切なくて苦しくて、だけど、ぐっと大事な大事な綱だけは握りしめさせてくれているような感じ……。 次の作品は既に手元にある。
……やっぱり、また重松作品(笑)
グイン最新巻(第111巻)は三時間で読み終わってしまったんだもの。隔月刊グインのペースにも馴れてしまった怖さもあるけれど、実は、そうさせる栗本薫という作家の怖さなんだ、ということを忘れちゃあいけない……。 ……まさに超人。 なんとも言えない情けないほどのくだらない理由(※)でギネス申請が承認されていない、この世で最も長い、たった一人の作家による小説は、まだまだ続いてゆく。 ギネスの規定が変わって認められるまで、きっと200巻でも300巻でも書きつづけて欲しいくらいだけど、第1巻が1979年発行だからね。27年間も単行本(文庫)で発行されつづけているんだから、凄いものだ。 (※一冊にまとめられていないから、という理由らしい)
教育基本法改正案、防衛「庁」を「省」へ、が可決されたねえ。 いったいどういう内容なのか、たとえば、知ってる? 国民が知らないうちに、国民を縛る物事が決められてゆき、いったいどこで、国民はそれに対して首を横に振る権利が得られるのだろう???
決まったんだから、文句を言うな。 あなたが選んだ議員たちが決めたんだから、あなたが決めたとおなじこと。
抗議デモの人の姿を、冷ややかに、無関心にスクランブル交差点を横切ってゆく群衆の中で、思う……。
今日は 「15414」
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